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オリジナル/鏡像恋愛 遊戯


ぐり、と。躰の中で異物が蠢く。
同時に背筋に震えが走った。
「この、淫売」
ぼくの耳元で冷たい唇が言葉を放つ。


この館の主、草薙さんが町へ出かけた午後、ぼくは司さんの部屋に居た。

草薙さんの旧い友人だという司さんは、数週間前に突然この館へやってきた。
ぼくは知らなかったけれど都会では名のしれたバンドでボーカルをしているという司さんはレコーディングの最中に誰にも知らせずに飛び出して、そのままこの村へ、
草薙さんの住むここへやってきたのだという。

突然姿を見せた司さんを、草薙さんはなにもいわずに迎え入れた。
あの嵐の夜に彷徨っていたぼくを迎えてくれたときのように。


司さんが、背中越しにぼくの目の前に小さな黒いケースを掲げてみせる。
それは、今ぼくの中で蠢いている異物を制御するためのもの。
「物足りないんだろう・・・こんなおもちゃじゃ」
司さんの唇がぼくの耳たぶをなぶって、甘噛みし、舌先が中へ差し入れられた。
なま暖かい感触にぼくは身を震わせた。
司さんがスイッチを切り替えた。異物の動きが激しくなり、そして、掻き回すような動きも加わる。
それまで唇を噛んで声を立てまいとかろうじて耐えていたぼくは、関を切ったように声をあげてしまった。
「慎一郎は、どんな風に抱く?」
司さんが空いた手をぼくの腰に回し力任せに引き寄せる。ぼくの半裸の背中が
彼のシャツの胸元に接し、異物の入ったままの尻にも圧迫感を感じる。
つるつるした肌触りのズボン越しに強い高まりが、ぐっと、押しつけられている。
「舐めて擦って、いかせてくれる?」
異物が蠢く度にぼくはだらしなく喘ぎ続け、司さんの言葉に反論する事もできない。
「ここに」
ずりっ・・・・司さんがぼくの中の異物を勢いよく抜き取る。
その途端、ぼくは一段と大きなあえぎをはっした。
「ここに、慎一郎を銜えて」
黒箱を床へ投げ、ぼくの尻朶へまわした手が、異物を吐き出ししびれている入り口を探り、中へ入り込んだ。
先ほどまでの異物がもたらす規則的な物とはちがう刺激が、ぼくの躯に与えられる。
指が増やされて、それぞれが別々の意志を持ったような動きを始める。
「・・・・何度も、何度も、慎一郎ので、いい思いしたんだろ?」
司さんの言葉に僕は大きく首を横に振った。
ちがう。
そういいたかったのに、僕の口からでたのは、
もっと、すごく、して。
という浅ましい言葉だ。

草薙さんが、ぼくを抱いたのは一度きり。
髪を撫でてくれたりキスをしたり・・・抱き締めてくれて。
何度も肌をあわせて、ぼくをたかめ、ぼくに甘い果実の味を教えてくれたけれど。
ぼくを使って自分を満足させることはなかった。
草薙さんの躯に問題がある、のではもちろんなかった。
草薙さんに導かれてぼくは口で彼に奉仕することを覚え、彼もぼくのつたない奉仕で精を放ったこともある。
セックスに対してのおぼろげな知識しかないぼくが、彼を満足させたいと切実に願い、躯に彼をうけとめたいと、ねだっても、けっして、草薙さんはぼくの躯を開こうとはしなかった。


その彼が、ぼくを本気で抱いてくれたのは、・・・・司さんが、この館へ姿を現す前日のこと。
草薙さんを初めて躰に受け止めた、あの夜が、ぼくにとって、最高に幸せな瞬間だった・・・・・・。

司さんが、草薙さんと過去にどういう関係だったのか、すぐにぼくは知ることになった。
司さんにとって、ぼくの存在が疎ましいものだということも。
草薙さんの留守に、ぼくは、司さんに犯された。
最初は暴力で、そして底なしの沼の中をおちていくような、快楽で押さえ込まれたのだった。

「指でこんなに感じるなんてな。」
ぼくを床に仰向けに押さえ込み、相変わらずぼくの中を指で嬲っている。
「三本もくわえて・・・・まだ、はいるかもな」
司さんは舌舐めずりし、もう一本ぼくの中へ指を差し入れた。
ぼくは、開かれる痛みと中で蠢く指達が導く快感に翻弄されて、悲鳴混じりの喘ぎをはきつづけていた。
「いや、じゃないよな。和志。お前自分で腰使ってるもんなぁ」
司さんの嘲る言葉に、自分からあさましく腰を振り立てているのに気がついた。
「お前、ヒィヒイうるさいよ。」
口の中にさっきまでぼくのなかを犯していた玩具が押し込められる。
「それでもなめてな。自分の中に入ってたんだ、綺麗にしろよ」
咽せ返りそうになりあわてて、両手で玩具の太い胴体をつかみ取り出そうとする。
その途端おもちゃが動き始めた。司さんがスイッチを入れたのだ。
それを追うように躰の中から指が抜かれ司さんのモノが力任せに入ってきた。
何度か受け入れたことのある司さんのモノが、ぼくの中を激しく行き来しはじめる。
口の中を玩具でふさがれ下の口には息も付けないほどの突き上げをうけ、
ぼくは躰の奥から沸き上がってくる、強く妖しい感覚におぼれ始める。
玩具をつかんだぼくの手は玩具自体が繰り出す動きに荷担するように動いていた。

「・・・・今のお前を、慎一郎にみせてやりたいね。
なんにも知らないってツラして、しっかり感じてるお前をな」
司さんのその言葉にぼくは我に返り、激しく動き回る玩具を吐き出した。
咥内に入っていた部分がぼくの涎にまみれ、唇から糸を引く。
床に転がった玩具は動きをとめることない。
それに気がついた司さんが腰の動きをぴたりと止める。
「銜えろよ、和志・・・・・・」
司さんのものが、ずりっと躰から出ていくのがわかる。ああ。
「銜えて、ちゃんとしゃぶれ」
ぼくが自分からこの牡の形をしたグロテスクな玩具を口にふくむまで、司さんはぼくの中にはいってこない・・・・。
ぼくは両手を添えてぐにぐにと微妙な回転をする玩具の先端を口元に持ち上げる。
口を開き喉奥へと差し入れる。
玩具の振動が咥内を刺激する。舌を使って舐めあげていく。



薄く笑いながら、司さんが、また躰の中に押し入ってくる。
ぼくは司さんの動きにあわせて口の中を犯すモノをうごかしはじめた。

司さんが、ぼくの背に腕をまわし躰を引き上げ、体勢を入れ替える
司さんの牡はまだぼくの中に入ったままだ。
ぼくは司さんの躰の上に馬乗りになりよりいっそう深く彼のモノを躰に感じる。
口をおかしていたおもちゃは、とっくに吐き出してしまっていた。
今は仰向けになった司さんが差しのばした指をくわえ舐めている。
「尻振れよ。もっと、もっとだ。慎一郎にするようにな」
司さんの言葉で、涙があふれ出す。
草薙さんが、好きなのに。草薙さんだけ、好きなのに。
ぼくの躰は司さんのモノに与えられる快感に支配されてしまっている。

初めは司さんに暴力で、犯されて。
二度目には、草薙さんにしられたくなければ、と脅されて抱かれた。
それがくりかえされて。

司さんにまたがって、腰を振って嬌声をあげている・・・・今のぼくは・・・。
「淫売、だな、まるで。にあうぜ、お前には。」
司さんが声を上げて笑う。
「もう、尻でイケちまうもんな。慎一郎じゃなくても、誰でもいいんだろ」

司さんがようやくぼくの躰から離れたのは、窓の外の景色が夕闇に包まれたころだった。
乱れたシーツの上に力無く横たわっているぼくを後目にさっさとシャワーを浴び服を着替えた司さんは、
自分の放った精で汚れたぼくの尻に手を伸ばし、くにくにともみしだいた。
また、白濁した液が尻から流れ出す感覚にぼくはすこしうめいて、司さんを見上げる。
尻をもんでいた指を濡れている入口へ這わせるのがわかる。
そして、ぼくの鼻先にその指を差し出した。
それには、司さんがぼくの中で放ったものがべっとりついていた。
司さんが言葉を口にする前にその指を口にふくみ舌を使って彼の精を舐め取る。
「いい顔だぜ。和志。」
司さんは空いた手でぼくの乱れた前髪を掻き上げて目を細めた。
そして、また、うすく笑うと
「早く、シャワーあびてこいよ。慎一郎が帰ってくる時間だ」
腕時計をぼくに指し示して
「もっとも、留守中におれとやりまくってたって、知られてもいいなら別だけどな」


その言葉にけだるい躰を起こしあわててバスルームへよたよたと走り込むぼくの耳に
「おれは、べつにいいんだぜ。」
と笑う司さんの声が響いた。




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