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…まあ、なんというか、こんなものが美味いわけがない。
好きな人のだから飲めちゃうわけで、そうじゃなかったら、とんでもないって思う。
だから、優が「平気だよ」って喉をならして僕のを飲みこんでいるのをみると、悪いな、と思う反面すごく嬉しいわけで。
おまけに、優が「お兄ちゃんのおいしいよ」なんて目を潤ませながら言ったりすると、ついつい我慢できなくて優の口の中にだしてしまう。
今日も、優は僕の前に座り込んでせっせとフェラチオしている。
優の年頃はセックスにものすごく興味をもつころだ。僕もそうだったからね。
どきどきしながら親父がかくしていたグラビア雑誌のヌードモデルの写真を見たり、猥雑な小説を読んでは覚えたての自慰にふけったりしたものだ。
優の場合、最初の相手が僕…男性だったから、普通とはちょっと違ってはいるけれど、やることはおなじだ。
もともと頭のいい子だからちょっとやり方を教えるとすぐに吸収してしまう。
こうやって何度も体をあわせていると優の腕がどんどん上がっているのがわかる。
「優、ああ、そこだよ、…うまいぞ、優」
僕のモノをちゅくちゅくと吸茎している優のさらさらの髪の毛をなでてやると、上目遣いに僕を見上げてにこりと笑う。
「らって、れんひゅうひてるほん」
先端をくわえたまんまそう言うと再び深くくわえ込んで口淫を続ける。
そうなんだ、優はよくそう言う。
「練習してるもん」と。
会うたびに巧くなっていき、時には僕も舌を巻くほどのテクニックを使う。
現に今も、だ。
優の暖かな口の中で柔らかい舌が僕のモノを這いずりまわって、小さな手が袋をもむ。
僕のモノはその刺激にびんびんに高まっていって、限界にまできてしまっている。
「ゆ…うっ、優っ、だめだッもう」
優の舌先が先端のくぼみをきゅっとつついたとたん、僕はその口の中に思い切り精を吐き出した。
優は口からこぼれた白い液を指ですくってぺろりと嘗めて
「お兄ちゃん、よかった? 」
と首を傾げて聞く。
ああ、よかったよ、優、ほんとに、よかった。
こんなに巧くなっちゃって、僕はとまどうばかりだ。
僕がうなずくと優は
「えへへ、練習したもんね」
と、にこっと笑う。

いったいどんな練習をしているんだ?
誰としているんだ? なぁ…優?
ほんの少し、焦ってしまう。
僕の知らないところで、優、おまえは何をしているんだろう。
たとえ、僕がそれを知りたいと言っても、きっと優は
「秘蜜だよ」と笑うだけなんだろうな。
「秘蜜がある方が、ミステリアスでかっこいいでしょ」
すこし大人っぽくなった笑顔を満面に浮かべて僕に言うんだろうな。
まあ、そんな優に僕はべた惚れな訳で…。
今夜もまた、優を抱きしめて眠ることになる。
秘蜜めかした恋愛を楽しんでいる小さな恋人に翻弄されながら、これからもずっと…。