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草薙の部屋の扉が、開きます。
おそるおそる和志の姿が現れました。
窓の外では雷鳴が鳴っています。
降ろされたカーテン越しに稲光が光り
数秒遅れて激しい音が響きます。
そのたびに和志の細い肩がびくりと揺れ、
不安げに顔をゆがめます。
「おいで。」
屋敷の主が手招きをします。
和志は草薙の前に歩み寄りました。
読みかけの書物をサイドテーブルに置いて、
真夜中の来訪者に手をさしのべます。
その指先が、ソファにくつろいでいた彼の前に跪いた和志の頬に触れ、
柔らかな手触りを楽しむように両頬を包み込みます。
「・・・一緒に居ても、いい・・・ですか?」
頬から耳たぶ、髪へと指先が動きます。
くすぐったいような感覚に、それまで抱えていた不安が
少しずつとけていくように和志の表情が柔らかく変わっていきます。
「嵐がすぎるまで、居ていいですか? 」
和志の唇に草薙の指先がたどり着きました。
ふっくらとした唇に触れながら草薙はほほえみます。

たばこの紫煙がゆったりと部屋の中に広がります。
ここでは時間はゆっくりと流れているのです。